翠組第4回公演「ぼうずキッチン」舞台公演、映像化決定にあたって。

原作・プロデューサー  朝比奈 文邃

 私は僧侶である。所謂“ぼうず”。

お寺に産まれてお寺で育ち、得度して度蝶して沙弥校行って、正座の辛さとお経を覚えた。“小僧”はシブヤで“悪餓鬼”になるが、罪障消滅 上求菩提、ピアスとロン毛にお別れ告げて、師匠に騙され学寮修行。新発意達が集まって、青春時代を修行に捧げる。慣れた幼名に別れを告げて、襲名して剃髪してお山へゴー、精進三昧ベジタリアン。晴れて“ぼうず”になってはみたが、修行は続くよ何処迄も。今度は真冬に百日荒行。お粥をすすって水をかぶって、娑婆に帰れば20kg減。アイラブ、ユーラブ、僕らの修行、「♪すきすきすきすきすきっすきっ。あ〜いして〜る。」って感じの、所謂“ぼうず”。

合掌
今迄、様々な企画を立案してプロデュースしてきた。そこでどの企画でも大体提案するのが僧侶やお寺を使った企画。自分が僧侶で一番詳しい分野なので仕方ない・・・
今回は特に、沙弥の修行と修行中の精進料理にスポットを当てた。だって・・だってだって、沙弥僧の頃に味わった、あの精進料理の味が忘れられないんだもん〜

さて、来年の“ぼうず”シリーズ第二弾は“声明”や“仏音”を題材に「歌え!ラララぼうず」を原作済み(笑)。私自身が僧侶として長年雅楽の奏者をして、コンサート等を演出してきた、これまた実体験のお話。
あと“ぼうず”ミュージカル「踊るぼうず」。
あと“ぼうず”の掃除術を描いた「つるぴかぼうず」。
あと“ぼうず”のファッションを描いた「袈裟に恋して2013」。
あと“ぼうず”の座作進退の美を追求した「立てばぼうず、座ればぼうず、歩く姿はやっぱりぼうず」。
あと“ぼうず”の淡い恋を描いた「女は愛嬌、ぼうずは読経」。
あと“ぼうず”の寺ヨガ物語「はい、ボーズ」。
あと“ぼうず”の仏師の話で「ルネサンスぼうず」。

巷には“ぼうず”ネタの作品は沢山あるけれど、リアル“ぼうず”的にはしっくりこない事が多い。そこで今回、温めまくった当企画をいよいよ発信。本堂を使っての公演もやって来たが、今回のはひねりなし、本当にモロ実体験した修行からの作品。
思い出すだけで足が痛くなる…九拝

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